令和元年。始まりやした。
4月29日付、平成最後にトップ娘役に就任した華ちゃん!
抜群のヒロイン力で夢の世界を築いていってください。
楽しみにしている。
ずっと言う。私きっとこれからもずっと言う。
「仙名彩世っていう素敵な娘役さんがいてね」って。
前日まで雨&風&寒さのフルコンボが襲っていた日比谷も、千秋楽の日だけは晴れ上がった。
晴れ男役で名高いトップさんの神通力かパラリス神のお導きか。
花娘と花男の門出にふさわしい晴れやかな日だった。
空に負けないくらい晴れやかで華やかな退団者さんたちだった。
「好きを詰め込みました!」
千秋楽も最後の最後まではしゃぎ、攻め、魅せてくれたゆきちゃん。
もうベアトリーチェの表情がクルクル変わるのがかわいらしくて楽しくて。
「君と恋人として過ごしたい」と言われた時のお芝居最高だったなぁ。
そして「好きを詰め込んだ」サヨナラショー!!
あの色っぽい「う~ん♡」から始まるサヨナラショー!!
ダルマの娘役を引き連れたエイトシャルマンならぬ16シャルマン!!
テンションがぶちあがるサンテオタク!!
「しゃるら♡」のウインクで撃ちぬかれたサンテオタク!!!
さっきまでヴェネツィアにいたのに一瞬で熱帯に連れていくちなつさん。
男前すぎるちなつさん。
「ジラされて熱帯」いや「ちなされて熱帯」
最後の花組ポーズ最高だった。
なかなか次の曲が始まらなくてちょっと照れてるのも最高だった。
「愛の祈り」ゆきちゃんとべーちゃんの歌でじゅりあさんが踊るってどれだけ贅沢な時間なのか。
じゅりあさんの背中美しすぎる。
この曲ってこんなに泣けたっけ!と思うくらい目頭が熱くなってコンタクトがどこか行きそうになった。あぶない。
ポーの一族より「永遠の愛」は歌うま揃いの94期メンバーと共に。ゆきちゃんがニコニコの笑顔なのに同期たちは少し寂しげな笑顔で、本当に花組を支えているメンバーたちだったから切なくなってしまう。伸びやかな歌声も同期それぞれとのダンスも情感たっぷりで。
デュエットダンスは「Santé!!」の博多座ver.。
可愛がっていたれいちゃんの歌声にのり、「ゆきちゃんらしい」とみりおさんに言われたオレンジのドレスで踊る。
みりゆきのデュエットダンスを見ていると派手なリフトがなくてもこんなに素敵な夢の世界を作れるんだ!といつも息をのむ。確かな実力と信頼関係を感じるデュエットダンス、これまでたくさん見せてくれてありがとう!
「BEAUTIFUL GARDEN」で退団者一人一人にソロがあって銀橋渡り!
べーちゃんの笑顔に癒されじゅりあさんのウィンクがまぶしいっ!
一人ずつお顔を見れて、ゆき演出に愛を感じる。
ピンクゴールドのドレスに身を包んで大階段をおりるゆきちゃん。
正直「プリンセスタイプ」だと思ったことは今まであまりなかった。
王子様の助けなんていらない、自分の足で自分の意志で生きていく女性を演じているイメージがあるからかな。
でもそのときのゆきちゃんはまごうことなきお姫様だった。
組子にもファンにも、相手役にも愛されて光り輝く強くて優しいお姫様だった。
手を差し伸べて待つみりおさんの麗しさがまた。
「まことの宝」、ハーモニーで鼓膜が幸せ。
聖母べーちゃんなんて花組ファンはよく言っていたけど、ゆきちゃんの歌声にも負けず劣らず慈愛の響きがあって流雨の優しさがしみる。
フィナーレはSanté!! メドレー!!!!キターーーー!!
花組らしく鮮やかに熱いメドレーで踊って笑って歌って締めくくる。
組子たちと微笑みあうゆきちゃんが最強に幸せそうでこっちはもう泣くしかない。
お茶会に参加した時から楽しみでたまらなかったサヨナラショー。
泣き笑いで表情筋がつりそうなくらい幸せな時間だった。
「自分の好きを詰め込んだ」と言いつつ花組ファンが見たいものを作り上げてくれた。
仙名プロ、大好きありがとう!
ゆきちゃんが紡ぐ言葉たち
飾らない言葉、というのはよく聞くがゆきちゃんの言葉は「飾らない作らない」。
今の自分を気持ちの赴くままにつづり、全方向への配慮を忘れずに紡ぐ言葉。
花娘って組長さんが読み上げる退団者メッセージが長い傾向にあると勝手に思っているのだけど、ゆきちゃんも笑いあり涙ありのユーモアに満ちたメッセージだった。
宮城県に生まれ育った私は一度も宝塚の舞台を観劇する機会のないまま音楽学校の受験を決意しました。ではなぜ受験しようと思ったのか、とよくご質問をいただきます。ただ自分の可能性を広げたい、それだけで私は宝塚を目指しました。
既に宝塚大劇場のご挨拶でご紹介しましたが受験当日の朝、課題曲のサンタルチアをさてどこで練習すればよいのか。「ここなら思い切り歌って大丈夫よ」と叔母に案内されるままついていくと四ツ谷駅前の土手。このお話を紹介して以来、その叔母が「ゆきちゃんの土手のおばさん」と呼ばれるに至りました。おばさん、ごめんなさい。そしてありがとうございます。
しかし先日新たな事実が。二次試験の早朝、味をしめた私は宝塚の武庫川の土手でも熱唱していたというではありませんか。あれから13年、私が忘れてしまっていた話を母から聞きました。いい仕事してくれるじゃないですか、土手!もしこれから皆様が土手で歌う受験生を見かけることがありましたら、どうか明るい未来を祈って温かく見守ってあげてくださいませ。
2008年月組のME AND MY GIRLで初舞台を踏み、花組配属に。花組のよき伝統を受け継がれた素敵すぎる娘役の上級生の皆様から「花組の娘役とは」という心得をとことん学ばせていただきましたし、「花組の男役はパジャマの襟さえも立てて寝る」と聞いていたことがあながちウソではないなと思えるほど格好良い男役の方々を目の当たりにしました。
そして、その愛する花組でトップ娘役という立場を務めさせていただいたことがとてもありがたく、このような私を変わらず見守ってくださる花組の皆様、劇場に足をお運びくださるたくさんのお客様からいつもパワーをいただきご恩を感じています。
紆余曲折した道のりを歩んできたようにも思える私ではございますが、すべてが大切でどれか一つでも欠けていたら今の私はないと強く感じております。
そして明日海りおさんという情熱とエネルギーに満ち溢れ、私にとってもどなた様にとっても最高にかっこいいお方の相手役をさせていただいたこと、感謝しかございません。明日海さんの隣に立たせていただき、明日海さんに磨いていただき、明日海さんに役者として導いていただいて本当にたくさんのことを教えていただきました。私の宝塚人生をより濃く、深く、かけがえのないものにしていただきました。素晴らしい方です。ですから何回でも言わせてください。600回でも1000回でも言わせてください。本当に、好きです!!
ただいまご覧いただきましたサヨナラショーでも、私の「好き」をこれでもかと詰め込ませていただきました。シャルラでの幕開きは私の夢でした。この15分間は自分の体力配分など一切考えてはおりません。案の定、ものすごい汗でした。トップ娘役たるもの、本当にこの汗でいいのか。いつも全力投球の私、ときには空回りをして冷や汗もかきましたが、それでも明日海さんはそんな私も抱き留めてくださいました。
あぁ、なんてありがたい。でも、これがありのままの私です。これからもきっと私はこのままなのでしょう。夢のような11年、水色が好きだった私がずっと目指していたピンク色をまとえる花娘になり、昨年の舞浜公演では一升瓶を片手に半纏までをもまとえる花娘に成長させていただけました。ありがとうございました。
これからも宝塚が多くの皆様の愛に包まれる温かい場所でありますように、心から願っております。
ありがとう土手。ありがとうおばさん。
ありがとうパジャマの襟をたてて眠る花男たち。
ゆきちゃんを作ってきたすべてにありがとう!
優しいピンクの蘭を手に微笑む姿が優しく、美しい。
本日は本公演からサヨナラショーまで温かくお見守りいただきありがとうございました。残りわずかとなりました宝塚での時間をこうして皆様と共有させていただけますことがとても幸せです。
私はただただ自分の可能性を信じて芸の道を歩んでまいりましたが、お恥ずかしながらモットーや座右の銘と呼べるようなものはございません。というのも一つに絞れない。例えば一番好きな食べ物はと聞かれたときに私は「茶碗蒸し」と答えますが、答えた後に本当に茶碗蒸しなのか。本当に好きなものはもっとあるのではないかと思ってしまう性質なのです。これだけ大切なものがたくさんあり愛しい空間が広がっているということは本当に幸せなことだと思います。
このような私を受け入れ、勇気をたくさんくださいました宝塚で出会った全てのみなさま、先生方、スタッフの方々、お客様に感謝の気持ちしかございません。
そして明日海さんの相手役をさせていただけましたこと、私にとってまさに奇跡でございました。皆様ご存知かもしれませんが、私という人間は本当に突拍子もなく、想像していただきますと風船を一杯空気をいれて、その吹き込み口を結ぼうとしたときに手が滑って想像もつかない軌道を描いて飛んでいく、そのような人間だなと今日思ったんです。ですが、このような私を明日海さんはどこに飛んでいこうと、どこに着地しようと受け止めてくださいました。ありがとうございます!
この場に立たせていただいて、もうすぐ終わろうとしているこの時間が愛しくてたまりません。ですから、何度でも申します。600回でも1000回でも申します。宝塚が好きです!ありがとうございました!
ゆきちゃんらしいご挨拶だ。宝塚で生きてきた、なんと表現すればいいのか、ゆきちゃんが悩みもがき楽しんで宝塚を生き抜いたリアルな実感をもたらしてくれる挨拶だと思う。
ゆきちゃんが歩む道に花がたくさん咲きますように
退団者に「健康に毎日笑顔で今日を迎えてくれたことに感謝しかありません」と話したみりおさん。
約二年間、コンビを組んでくれました。どんなに仲が良くても私たちには果たしたいと思う責任があります故、楽しいというよりは苦しいと思うこともいっぱいありました。でもどんなときもにこにこ笑ってくれました。なので二年間、作ってきた一つ一つのステージが私にとっての宝物です。みなさま、私たちコンビを見守ってくださいまして本当にありがとうございました。
明日からは新しい人生、新しい作品の花組は向かってまいりますが、平成最後の舞台を頑張れたことを何かわからない自信に変えてこれからも邁進してまいりたいと思います。
何かわからない自信。新みりお語録。
プロとして花組を率いてきた、一緒にその重責を分かち合える相手役と出会えたからこそ言葉にでた「果たしたいと思う責任」。
私が受け止めた以上にきっと重い言葉なんだと思う。
ゆきちゃんのお返事が、また温かい。
本当に感謝の気持ちしかありません。明日海さんは苦しいこともたくさんあったとおっしゃいましたが、それ以上に楽しいことが大きかったと思います!
ここで一つ私の願いを叶えていただきた「そういうコーナーじゃないってば!なあに?」
グラッツェって耳元でいうのをいつもダニエラさんと袖でいいなってずっと…ここで最後なので、ここでしか叶えられないと思ったので思い切って言ってみました。
いいぞゆきちゃん!いけいけ!
渾身の「グラッッッツェ!」に「ひゃーーー」ってなってるゆきちゃんべーちゃんがとっても可愛くて最高です。
「お断りされたらどうするつもりだったの」
「絶対さゆみさんは断らないと思いました」
「ゆきちゃんがこんな感じで舞台に立ってくれるようになってよかった。おもしろかったです」
「おもしろかった」
この一言に尽きるんだと思う。
就任時の学年、その実力、ご本人の性格。色んな意味で際立つゆきちゃんが見せてくれるものは面白かった。
楽しかったなぁ。
これからゆきちゃんが歩んでいく道になんの心配もしていないのだけど、願わくばまたあの笑顔と歌声に会える日が来ますように。
たくさんの夢をありがとうゆきちゃん。
今から出会う冒険が幸せなものになりますように。
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カーニバルを抜け出して馬車でカサノヴァ追いかけます