「あなたを応援していることをとても誇らしく思います」と言える相手がいることが、ファンにとっては最も幸せなことなんじゃないかと時々思う。
明日海りお。
華やかで繊細で、可愛らしくて格好よくて。
私のような一宝塚ファンでさえ彼女が率いる花組にリアルタイムで出会えたことをとても幸運に思い寂しさに浸ったのに、長く応援されてきた方達は今日という日をどのように乗り越えたのか…。
涙が溢れそうなツイートをたくさん見かけたし、実際に落ち込んだ友人も多い。
しばらくは何も言われたくないかなぁ。でも敢えて言う。
応援してきた日々を誇ってほしい。
そして胸を張って明日海さんに伝えてほしい。あなたはファンが誇りに思えるスターでしたと。
宝塚の「慣例」を察する人たちからしてみれば、今回の発表は予想通りだったのだと思う。
横アリのコンサートも、写真集も、スポンサー契約も、次回公演の紹介文も。
これ以上ないくらいに布石は十分。覚悟する時間も十分。ほーらやっぱり今日発表だった。
でもですよ、察していてもやっぱり悲しいもんは悲しい。
落ち込むものは落ち込む。
それでいいじゃない。ヅカオタだもの。
好きだったんだもの。もっと見ていたかったんだもの。
燕尾の群舞が格好良かったんだもの。お芝居に心打たれたんだもの。
この世のものとは思えない美しさにたくさんの夢を見たんだもの。
個人的にとても愚直なイメージを持っている。的外れだったら申し訳ないけど。
飄々として見える。さらに天性の美しさ、センスと努力で磨かれたお芝居・歌・ダンス。
二物どころか数百物を神様から大盤振る舞いされたであろう彼女が、他のスターさんとは違う道を歩かされて(と敢えて書くけれど)きた日々。
準トップ時代を入れると12作という大劇場主演作を見る度に、ただひたすらに、舞台に、自分に、仲間に向き合ってきたんだろうなと感じるし、そうしてきてくれてありがとうと偉そうにも伝えたい。
明日の会見、きっとまた「みりおタイム」が流れるんだろう。
ふにゃっとした“さゆみちゃん”と、宝塚の顔“明日海りお”が何を伝えてくれるのか。
「退団」という大きな節目をどのように魅せてくれるのか。
真っ白な気持ちで見て、ちょっとだけ泣こう。