ヒビ、ヒビヤ

ココロハムラ

祈ることしかできない

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「雨の日は、古傷が疼くんです…」

ハットを被ったスーツの男役を目指して窓の外を眺めながらアンニュイに言ってみたら

「古傷とかじゃなくて現在進行中で治療してるからですよーはいあとさんかーい」

ってダルタニタに言われてしまった。

そうでした。私、現在リハビリ中でした。

「ダルタニタって誰だよ」と思った方はこちら。

hibihibiya.hatenablog.com

 

のごとき社会の歯車は、ちょっと欠けたところで会社はなんともなく回っている。

そりゃそうだしそれでいい。むしろこんな小娘一人欠けたくらいでやばい会社に先はない。仕事をカバーしてくれた同僚たち、ありがとう。

だがそうはいかない人たちだって世の中には存在する。

「その人じゃなきゃいけない」人がいる。

私も大好きだしあなたもそなたもみんな大好きイケメンれいここと月城かなとさんの休演が発表された。

やっぱり、ショックだった。

kageki.hankyu.co.jp

二人めの休演者

ご存知の通り、月組に関しては華麗なるダンサー海ちゃんこと海乃美月さんのショー休演も公演が始まる前に発表されている。

どれほどの怪我なのか、お芝居で艶やかな姿を見せてくれる海ちゃんの姿から読み取ることはできないが、それでもプロである彼女と劇団が判断したことだしきっと次回公演では素敵なダンスを見せてくれると信じて精一杯吉野太夫に拍手をおくった。

美弥ちゃんのサヨナラショーでは踊るシーンもあるとのこと。無理せず焦らず、じっくり自分の体と向き合ってほしい。

 

なんて思っていたら衝撃のニュースだった。れいこちゃんのショー休演。そして本日発表されたお芝居休演。復帰未定。

当然ながら東宝が始まってすぐに私が観劇した時はそんな予兆は微塵もなかった。

足を引きずっていたとか、腰をやったんじゃないかとか、様々な憶測が飛び交っている。本当のことも全くのガセネタもあるかもしれない。でもそんなことはどうでもいい。知る由もないし私が知る必要もない。

入って3年やそこらの若手じゃないのだ。11年め。男役としてノリに乗って、与えられる役も大きくなり、背負う場面も増えているまごうことなき月組が誇るスター。自分が休むことの意味、周りへの負担、わかっていないはずがない。だけど、これまで積み重ねてきた経験やスキルを持ってしても演じ続けることが困難なんだと判断したのだと思う。

「風邪引いたんで休みまーす」なんて電話している私なんかには想像もつかないくらい重い決断だっただろうし、ふわふわしているように見えて真面目で責任感が強いれいこちゃんがどれほどの思いを抱えているのか、痛みを堪えていたのか。

正直、ダンスがめちゃくちゃ得意な生徒さんだと思ったことはないけれど、最近の公演を見ると彼女のダンスがとても進化していて頑張ってるんだな!!と感動していた。

観劇は一回、それ以降のチケットを手放してしまった私が言えた義理ではないのだが、やっぱり舞台にれいこちゃんがいないと寂しい。ファンの方はもっとだろう。

どうかどうか、怪我の状態が軽くあってほしいと思う。すぐに回復に向かってほしいと思う。願わくば千秋楽に間に合ってほしいし、美弥ちゃんのサヨナラショーに出てほしい。キラキラなれいこちゃんに会いたい。

 

それ以上に祈ってしまう。完治するまで治療に専念できますように。怪我の種類によってはクセになる。後々まで引きずる。今回どんなに時間がかかっても完治するまで治療してほしい。お願いだから。焦らないで。周りに頼って。

同じ怪我で二度とれいこちゃんが苦しまなくて済みますように。

 

休演も代役も、絶対ピンチなんだ

新公に出れば専科特出と言われ、芸歴を10年サバ読んでると言われてしまうおだちん。

月組風間柚乃がいてくれてよかった。

エリザに続いての代役登板、さぞ大変だと思う。

それはもちろん蘭世くんも、その他の組子さんたちもみんな。

 

「代役で目立って抜擢されて…」とか「休演者が出たらチャンス」みたいな言い方をする人がたまにいるが、こればっかりは同意できない。

その人がどうであれ、本役が演じることを前提に、それが正解だという設計図の中で作られるのが演劇だと思うから。(新公は全く別物だとして)それができない以上、自分が目立つとかそんなところを抜きにして、組としてどれだけのものを見せられるか考えるのが筋だと思うから。

ましてや休演するのがスタークラス。その穴を埋めるのは並大抵ではない。だけどやらなきゃいけない。お金を払ってチケットを買って開演を待っているお客さんがいる以上、今いるメンバーでベストを尽くさなくてはならない。すごいプレッシャーだと思う。

私はもちろん自分がミュージカルの舞台に立ったこともなければ立ち回りをしたこともない。だから素人考えの想像に過ぎないのだが、一人場面から抜けるだけで、自分の立ち位置が変わるだけで、全部手がついている立ち回りも変わってしまうのではないだろうか。衣装や道具も変わる。鎖鎌なんて難易度MAXだろう。ただ座って見ているぶんには大したことない場面やちょっとした立ち回りでも、きっとその裏にはたくさんの努力があるはずだ。

その努力を、一ヶ月稽古し、一ヶ月公演し、さあ佳境!というところでもう一度やり直す。しかも頼れるスターを欠いて。絶対ピンチだ。組子全員、一丸どころかもうめっちゃ一つにならないと(語彙力の欠如)やばい(語彙力の欠如)

 

もちろん我々は発表会ではなくてプロの舞台を見にきているのだから「組子が頑張っている」だけで評価してはいけないのだと思う。お金を払う価値があったか、自分は楽しめたのか。少なくとも本日の2公演を経て、周りの感想は「みんなちゃんと芝居になってた」「穴はでかいけどカバーする気概も感じたし、おだちんなりに又八を作り上げていた」だった。自分が見ていなくて、これといったことが言えずに申し訳ないのだが。

私個人としては、プロの舞台を楽しむことにプラスしてその舞台の裏にあるバックボーンまで楽しむのが宝塚の醍醐味の一つだという思いがある。休演、急な代役というピンチを月組が必死に乗り越えようとしている様は、それだけで拍手をおくりたくなってしまう。残り2週間とちょっと、頑張れしか言えなくてごめん。頑張れ!!!!!

 

ファンには祈ることしかできない。

れいこちゃんの怪我が一日も早く完治すること。

少しでも落ち込んだ気持ちが癒されること。

月組がこれ以上一人の休演者も出さずに千秋楽を迎えること。

代役を頑張る組子たちが満足いく芝居ができること。

怪我をしたり体を痛めつけたりしなくて済むような環境になること。

退団者が笑って卒業できること。

 

いつも以上にまとまりがないな。夜中だからかな。

とにかく月組に幸せになってほしいんだ。

 

 

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