ヒビ、ヒビヤ

ココロハムラ

君の瞳に、ずっと恋してる 美弥るりかさんご卒業に寄せて

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ららかな春の日に、うるわしの人が本拠地を巣立つ。

月組が東京に来るのを心待ちにしていた。私は賛否ある公演が大好きで、それを自分がどう感じるか楽しみでたまらないので、早く見たいなーとずっと思っていた。

でもそれは、一日一日、退団者さんのタカラジェンヌとして残された時間が減っていくことにもなるんだ。

至極当然なことに改めて気づく。今は、もう少し時間がゆっくり流れればいいのにな、と思う。

今日、節目の日。

早朝からお見送りまで、ファンの皆様本当にお疲れ様でした。

千秋楽を迎えた月組のみなさん、熱演ありがとうございました。

そして美弥るりかさん、響れおなさん、玲実くれあさん、音風せいやさん、大劇場ご卒業おめでとうございます。

なんだか今日はいつも以上にメランコリックでポエティックだ。悪いことがしたい。いい子でいたい。

 

Twitterにも書いたが充実の週末と引き換えに「仕事を休めなかった女B」としてひたすら仕事に励んでいたわけだが、ムラに駆け付けた友人たちから届く涙とぬくもりたっぷりの時間に胸を熱くしている。

すみれの色と卒業の色を身にまとって次々に楽屋入りする退団者の画像が届き、晴れやかなのが更に目頭にクるのだ。

優しい投げキス、東京にまで届きましたよ。

 

弥さんのサヨナラショーはもちろん見ることができなかった。どうだったのかな、みんな笑顔になれたのかな。会社でソワソワと時計とにらめっこをしていた。私なぞが心配するまでもなく素晴らしいものだっただろうと思うが、17年という彼女が歩いた時間を皆がいとおしむ瞬間になったことを祈っていた。

終演後、号泣している友人から何とか聞き出したのがこちら。

 

BADDY

私が神だ

テキーラ

この地上の何処かに

カンパニー

All for One

グランドホテルで

いっしょにグラスをとろう

Everything for Love

 

 いいねぇ!とっても男前!かっこいいよ美弥ちゃん!

「絶対に気分がアガる曲ランキング暫定1位」のBADDYからはじまるサヨナラショーなんて!

またスイ様の笑顔に出会えるだなんて!

最後は海乃美月ちゃんとのデュエットだったそうだ。

宝塚でしかできないデュエットダンスを男役最後の瞬間に魅せてくれたこと、一ヅカオタとしてとても幸せに思う。

 

「もっと見ていたかった」

るう組長の涙交じりの言葉に、客席が嗚咽に包まれたそうだ。

誰しもが思っただろう。

長く、深く、応援してきたファンの方の心はいかばかりか。

これを書くべきか、まだわからないままに書いているが、私はずっと美弥ちゃんが当たり前のようにトップスターになるんだろうと思っていた。

人事の動きから次を考察するような、できたファンではない。

何の理由もなく、何のきっかけもなく、何の根拠もなく、きっとこの人はいつかトップになるんだと思っていた。

だから、やっぱり衝撃だった。悔しいとも、悲しいとも違うような。「あ、そうなんだ…」っていう少し空虚な衝撃しか生まれなかったのだ。

取り立てて応援してきたわけではない私が言うべきことではないとも思っている。

それでも私はきっと美弥ちゃんに夢を見ていた。

夢を見せてくれるスターだった。

それはけして「トップになる」というだけの夢ではなくて、舞台の上で、素顔のままで、美弥ちゃんが見せてくれる全ての夢に酔っていたんだと思う。

 

後のご挨拶に今日の涙腺をガバガバにやられてしまった。

私の存在が、どなたかの人生のエネルギーになれていると知った時、初めて、自分の存在が認められ、生きていく意味を感じることができました

悩みも多かったかもしれない。思い通りにならないこともあっただろう。

でも私が見てきた美弥ちゃんは自由で、気遣いの人で、飄々と軽やかに高いハードルはくぐってしまうような人。

そんな彼女に生きる意味を感じさせることができたファンの方々は自分を誇っていいんじゃないかなと思う。

私もそんな良きファンになりたい。

 

京公演が待ち遠しくて、同時に来なければいいのにとも思っている。しつこいな我ながら。

また舞台の上の美弥るりかに会いたい。最後の日なんて来なければいい。

でも。

「君に出会えただけで幸せだった。自分の心にそう言い聞かせ、明日を信じて歩く」

私の中の青柳さんが全力で歌っている。

そうだそうだ。出会えた幸せに感謝しよう。

6月9日まで全ての月組子が、月組ファンが、幸せな時間を過ごせますように。

 

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