私はまだまだシカゴとニューヨークの間をいったりきたりしていたつもりだったのに、いつのまにか千秋楽から一週間以上たってて…ええ…時の流れ容赦ない…。
というわけで、大変長らく…待ってくださっている方がいたら本当に申し訳ありません!お待たせいたしました!
「20世紀号に乗って」2幕開演!
様子のおかしさは増すばかり
もちろん幕開きはこの人たち。
ポーターズwithフラナガン。とたくさんのポーターちゃん。
「エジソンは言ってたよね 人生は汽車のよう」
「違う!彼は言った 人生は発明」
「ニュートンは言ってたよね 人生は汽車のよう」
「違う! 人生はリンゴ」
「モーツァルト言ってたよね 人生は汽車のよう」
「違う 人生はミュージック」
そして圧巻のタップ!
Life is like a train!
たくさんポーターさんが出てくるんだけど娘役さんと男役さんで全然雰囲気が違っていて同じ振りなのにまぁ面白い。
5人のタップは小気味よい。
人数が増えると迫力が増す。
また「ポーターと車掌」という規律正しい雰囲気がタップのきっちりリズムを刻む感じとよく合って、20世紀号でしか見ることのできないシーンだなぁと無性にわくわくしてしまう。
わくわくしていたら様子のおかしいおじさんたちが出てくる。
『製薬業界の女王』レティシア・プリムローズをオーエンがオスカーに紹介する。
「はじめまして↑マダ~ム↑」裏声度150%。
「そー↑ですか!」裏声度180%。
「そー↑でしょうとも↑」裏声度200%。
「でも珍しいじゃないですか。聖書をもとにした舞台を作るとか。そんな信心深い方、おたくの業界にはいらっしゃらないでしょう?」レティシアさんまあまあひどい。
「わたくし、演劇界の聖者!いえ、救世主とよばれております!!!」嘘つけ!
「いくらご入用なんです?」と聞かれ、あれこれ諸々計算した挙句「2万ドル!」とおねだりするオリバーとオーエン。当時の1ドルが17~18ドルだったことを踏まえるとだいたい4000万円くらい?かな?
君ら最初にオスカー出てきたときに「借金25万ドル!(5億!?)」言うてたのに、なんと謙虚な。
せっかくだから…でゼロを足しちゃうレティシアちゃんマジ女神。
「ファイブ ゼロ その前にツー」の歌、もう本当に三銃士がうっとり歌っていて。
「おかえり~ ハローMr.マネー なつかしき我らが心の友よ」
「もう二度と離れないでね 君さえいれば僕らは食える」
いや歌詞もおかしいな!
レティシアちゃんが200万ドルにしてくれたのに「ゼロが足りません!」と90度のお辞儀で小切手差し出すオスカー(爆笑)
素直にゼロを足すレティシア。
テンポアップしてからの
「待ってろ!ハローMr.ブロードウェイ!なつかしい街よ」
ジャズパートが大好物です。
浮かれぽんちで踊り狂う三銃士とダンスセンスを隠し切れないレティシアさんが素敵。
「夢のよう~」でおねむポーズのまま左右にちょこちょこ動く4人のGIFアニメほしい。
なぜかあんなに喧嘩したリリーに呼ばれてさらに浮かれるオスカーのところに、また一人様子のおかしい医者が。
「まにあってます!私いまだかつてないほど元気なんです!」でしょうね。
「お読みくださーい、Mr.ジャフィー!私の一日を本に書きました!タイトルは「「医者の一日」」
読まれてるよ、あすくん。
「あたるぞー!!「先生手術に行かないと」この舞台は!!」
この瞬間の空を見つめてきりっとしているあすくんが面白すぎてずっと脳内再生してしまう。
そして無理やり退場。
超決め顔でリリーの部屋にいったオスカーを出迎えたのはブルースちゃんで、そのときのオスカーのがっかり兼恥ずかしい兼むかつき顔が絶品です。
「来たぜべいべー!」「まえよりらぶらぶだぁ~」「礼を言うぜ!きゅーぴっどくん♡」
ブルースちゃん語録は世界を明るくするね。
そしてここで登場するブルース渾身のブロマイド5枚つづり!を取り上げようとするオスカー!逃げ切るブルース!何やってんだ君たちは!
「さっきはごめんなさい、私たちいっつもこうね。まるでコブラとマングース!」「どっちが俺だ!!」
突っ込むべきところはそこじゃないと思うよオスカー。
「わたし、恥ずかしいのよ……落ち目の人を蹴落とすなんて!」「なんだとー!!」
成長してないやないか。
オスカーの助けになれば…と「35ドルの小切手を毎週送るわ♡それを持って出て行って!」となんとかオスカーとの縁を切ろうとするリリー。
そして手品!と2000万ドルの(さっき手に入れたばかりの)小切手をみせびらかすオスカー。
「そこのレイディ!一列目のあ・な・た!」っていうわざとらしい言い方がとってもオスカー。
妄想劇場が開幕。あーこの2人心底似たもの同士なんだわーと客席全員が納得する瞬間。
「マグダラのマリアだ!」
「マリア!マグダラのマリア!」
そこでいつもの曲。ア~ア~ア~のあれ。
オスカーがまくしたてる内容をさらにブラッシュアップしはじめるリリーのやる気と、二人の目が完全に夢見てぶっ飛んでいる様子がもう面白すぎる。
あわれな姿となり市場でオリーブを売っているラストが琴線に触れるリリー。
突然暴君ネロを演じ始めるオスカー。鉄人28号みたいな動きからリリーに縋るネロオスカー略してネロスカー。
様子のおかしさは舞台写真1903433-045を参照。
はちゃめちゃに盛り上がったくせに正気に戻ったリリーを「レティシアにあわせる!」とオスカーは特別室Aに連れて帰る。
レティシア劇場、開演
名シーン「サインリリー!」が始まる。
「Hey!リリー! Hey!リリー!待ってた僕ら」
この曲本当に最後まで頭に残るんだよなぁ。
レティシアと三銃士が契約書にサインを迫るのが超コミカルでテンポ良くて
「サイン リリー! サイン リリー!ここに名前を!サイン リリー! サイン リリー!こーこだよ!」
リリーに追い出されたブルースちゃんが部屋に戻って「あれ誰もいない どうなってるの」とソファの下やら棚のあたりを探し回る。
めっちゃ余談だけど毎回倒れてるオスカー像を毎回律儀に立てるブルースちゃんどんだけ大事にしてるんだろう愛おしい。
「いいかいリリー歴史が変わるぞ 傑作必ず生まれる 誰もが憧れる不滅の女優」と説得するオスカーに
「さいんしちゃダメ!」と一生懸命止めるブルースちゃん。
三銃士二人がドアを抑えたりクッションでたたいて追い出したり、布かぶせて怯ませたり。
しかしブルースちゃんに使う道具が全部やわらかくて優しさを感じる。
全力の攻防は舞台写真1903433-055(また)
だって映像に残らないんだから写真で思い出すしかないよね。
「サインして!サインをサインを!サインを!」「しちゃだめ!(必死)」「ぜったいだめ!(必死)」
の繰り返しかわいすぎて困るー困っちゃうー!
「ブルース・グラニットの受難」はここから始まる。
今回ブルースちゃんの相手役はドアなんじゃないかなって。
誰かが来るたびにドアに挟まれ後頭部を打ち、最後は「ひゃあ!」って悲鳴を上げたうえでオリバーに「後頭部を大事にしろよ!君にはそれしかないんだから!」とかひどいこと言われちゃう。
数えた限りでは11回挟まれてると思う。
「目ーをー覚ーまーさーなーくーちゃ!」とサインをためらうリリーに全員がまくしたてるところはうるさすぎて情報量が多くて100回見たい。
そしてオスカーは「1年舞台に出れば映画化の権利は君にくれてやる!」と再説得。
リリーが「半年!」オスカーが「1年!」と攻防を繰り広げるやり取りが地味に好き。
更に引っ掻き回す天才レティシアちゃんが4000万ドル出すわー!なんていい始めるからもう大変。
カオスな状況に爽やかに表れた車掌さんに甥が乗り込んでくると聞かされて顔色変えて出ていくレティシア。
この時点でヤバい感(小並感)
「プリムローズさんがいれば誰も必要ない!私は好きなところで働くのよ!」っていうセリフにリリーの自立心とか自由への渇望が見て取れて…なのにそのあとの「例の動き」で笑っちゃうんだよなぁ毎回。どうでもいいですけど肩こりに効きそうですよね。
アル中オーエンは一人祝杯をあげようとバーに来ると行方不明のレティシアを探している甥夫婦に出会う。
まちくんだ。
しかし屋敷の塀を乗り越えるとはレティシアちゃんお年によらずアクティブだわ。
レティシアが会長職を退き今は正気じゃないと聞かされ、ステッカーの犯人もレティシアだったと大騒ぎする人たちに「うそだあっ」「いやステッカーなんてぇ、どーでもいいっ!」と崩れ落ちるオーエン。
「万事順調だ!」とうっきうきのオリバーに「あのばあさんが!」と事情を説明して二人でオスカーを探す。
オーエンやっぱり口悪いよね。
「セブンゼロ!ゼロ!ゼロ!ゼロ!ゼロ!ゼロ!ゼロ!ゼロ!」
その前に、何もつかない。合掌。
ありとあらゆる登場人物が出てきて「夫人を探せ!」のシーン。
夫人の秘密を可愛く(可愛く!)盗み聞きしたブルースちゃんがリリーにことの顛末を知らせに走り、今まさにサインするところを止めに入る。「まって!さいんしちゃだめ!」やっぱりひらがな喋り。
「私の映画はどこ!?だましたわねオスカーのやつ!!とっつかまえてやるわ!」のリリーの激怒っぷりがもう悪くなくても謝るしかない感じ。
ちなみにここで特筆すべきはバスローブにタオルで髪を拭きながら現れるオスカーのセクシーさ。
…ではなく、夫人を探すオスカーの両足ジャンプぴょんぴょんがとっても低いこと。かわいい。
2000万ドルが、救いの小切手がただの紙切れに。
はたしてオスカーの明日はどっちだ!
息切れしている。私が。いつになったら幕を下ろすんだこの舞台。
いやいや次回こそ…。
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ドアに後頭部ぶつけても負けずに契約書を取り上げます